入院患者が全国で急増している理由とは?

医療関係者の中では比較的よく知られている話ですが紹介します。

実はここ最近(2016年〜)、全国の病院で、入院患者が急増しています。

重病人の割合が増えているわけではないのですが、なぜでしょうか?

病院への締め付けが原因

病院は、検査・診療・治療などの行為をしたら、患者から3割の料金もらいます。

残りの7割については、「社会保険診療報酬支払基金」という団体に、診療報酬を請求してお金を稼いでいます。

しかし、社会保険診療報酬支払基金は、医療機関等が行った診療行為が保険診療ルールに適合しているか等をチェックしています。

つまり、無駄や検査や薬を出したと判断されると、診療報酬の請求は、はじかれてしまうということです(病院が7割を負担することになる)。

以前ははじかれる割合が小さく、大きな問題にはなってはいませんでした。

しかし、ここにきて、病院に支払われる診療報酬の審査が厳しくなってきており、請求が通らない事例が急増しています。

高額な薬の登場が背景にある

審査が厳しくなってきた本当の原因は、薬です。

支払える診療報酬の予算は限られているため、高額の薬剤(抗がん剤など)が増加したせいで、そちらにお金が回されているのです。

ガンに効くと言われている「分子標的治療薬」のことなのですが、耳にしたことのある人は多いでしょう。

特に狙い撃ちにされているの検査で、不要だといわれて診療報酬が支払われない検査が増加しています。

この件については、「高額な薬剤の使用を制限せしていない国(厚生労働省)が悪い」と言う意見がでてきているほど、医療関係者、とくに病院の経営者たちの間では問題視されています。

病院が反旗をひるがえしている

病院は診療報酬の締め付けが厳しくなれば、当然、他の部分で収益を補おうとします。

そこで現在、全国の病院が積極的に取り組んでいるのが、入院する患者を増やすことです。

さほど重要でもない患者を、「様子を見ましょうね」と言って、とりあえず入院させ、収益を上げるのです。

病院は追い込まれて生き残るために、やむを得ず行っているので、病院を責めることは難しい状況です。

今後、高額な薬剤については、何らかの基準を設けて使用制限をかける方向に動いていくことを期待するしかありません。