病院で働く栄養士のための新しい資格の創設が必要である

高齢者の増加により、病院の入院患者の平均年齢も上がっている。

高齢者は回復が遅いため、入院期間が長くなる。

すると、ベッドの回転率が落ちる(病院の収益を圧迫する)。

回転率を上げるためには、早く退院させるため、早期の栄養管理とリハビリが欠かせない。

しかし、栄養管理は、ふつうの医者はあまり関与しない。

関与するのは、栄養士だ。

しかし、患者の栄養管理は、実はふつうの栄養士にとって、とても難しい。

なぜなら、栄養士は、「人の体」や、「病気」について学校で全く学ばないからだ。

つまり、医学については、一般人並みの知識しかないのに、患者の栄養管理を担当しなければならない。

ここでいくつか重要なことがある。

患者は、必ずしも出されたご飯を全部食べられるわけではないから、栄養コントロールが難しい。

一方で、嚥下能力が低いなどの理由でそもそも食べられない患者は、鼻からチューブを使ったり、胃ろうを作ったりして栄養を入れる。

場合によっては、血管に直接栄養を入れる。

さらに、心臓、腎臓、肝臓などに病気があれば、それに合わせた栄養管理をしなければならない。

以上が意味することは、医学を学んで初めて、医者や看護師をサポートできる栄養士になることができるということだ。

しかし、前述のように、学校では医学のことは学ばないから、現状では、就職してから病院の中で学ぶことになる。

したがって、病院の栄養管理に対する取り組み姿勢によって、栄養士への教育内容に違いが出る結果、病院ごとに栄養管理の質は大きく異なってくる。

ベッド回転率の向上のため、あるいは病院間の栄養管理の質の差を是正するためには、医学の分かる栄養士が必要である。

今後、病院で働く栄養士に、医学知識を担保できるような、何らかの資格を創設してはどうかと考える。